眼鏡フレームの基礎知識

【 フレームの基礎知識 】

(A)『素材』-フレームの材料は、大まかに3つに分けられます。

(1) 金属系素材
◇ 金属系:合金、チタン合金(βチタンや形状記憶合金はこれ)、純チタン。
 (高級素材:プラチナ、ゴールド、シルバー。)

金属名詳細
純チタン
 重量が最も軽く、強度も高い素材です。

※同じ純チタンでもは、メーカーにより性能が変わります。

チタン合金
 超弾性素材いわゆるβチタン、形状記憶フレームもこの分類に入ります。
 細かいことを記せば、若干は重量が純チタンより重くなります。

合金
 いろいろな種類のものがありますが、
 現在では、廉価商品に良く使われる素材です。

※チタンより弱いですが、装飾をする際に加工がしやすいのが特徴。




(2) プラスチック系素材
◇ 主な素材:アセテート、オプチル、セルロイド、TR素材。

素材名詳細<
アセテート
 不燃性が高く、評価され、セルロイドに代わり、
 現在、最も多く使用されています。

セルロイド
 プラスチック系フレームの総称として、『セル枠』として名前が残っています。
 不燃性の高いアセテートの登場で、現在は、ほとんど使用されていません。

オプチル や ポリアミド
 透明感があって、テンプル芯の入っていないデザインで、
 長く眼鏡の素材として使われています。ただ熱に弱い点はご注意下さい。

TR 系 素材
(TR 90 / TR 70など)

最近はウルテム系も…

 ポリアミド系樹脂でできている、正式にはグリルアミドTRという素材です。
 成型の時点で精度が低い・フロントに使用している場合は、
 フィッティングの全く不可能製品もあるので、ご注意下さい。


※TR素材は、同じ名前でも、製品の品質が全て同じではありません。
 例えば、TR90と名称だけ一緒で質が全然違うものもあります。(値段にも幅があります。)

※確かに哺乳瓶やカテーテルなどの医療用具に使用され安全性も高く、
 眼鏡の一部パーツ素材にはいいと思いますが、

 フィッティングや初期の成型精度が高くない物が多いので、
 フロント部分に使った廉価品は、あまりお勧めはしません。



 (3) 高級素材

素材名詳細
べっ甲
 天然素材でアレルギーもほとんど起きない、希少価値が高い素材。
 壊れた場合、修理に出すことで、長く愛用していただける素材です。


 主に18金と12金を使用して作ります。
 金属の調合で『イエロー』や『ピンクゴールド』、『ホワイトゴールド』になります。

 壊れても修理がきくこと、ほとんどのため永く愛用していただける素材です。
 金属アレルギーも非常に起きにく素材でもあります。

その他の希少金属
 超高級素材としては、『プラチナ』がございます。
 また一部のメーカーで、シルバーを使用したフレームが、発売されています。




(B) メッキ(正確にはもっと細分化されますが…)
 ※主に吹きつけか電着塗装です。 カラーメッキは特に、メーカの技術力の差が出ます。

メッキ種類詳細
従来メッキ
 カラーを貼り付ける字文字通り従来からメッキ。

イオンプレーティング
(IP)

 従来のメッキ方法に比べて、メッキがはがれにくいのが特徴。




(C) フレームの形状による呼び名

 形状の説明長所丈夫さ
フルリム
 プラスチック素材、
 または金属で、レンズを
 固定している形状。

枠のイメージに、

自分を演出できる。
枠を囲ってある為、
一番丈夫。
ハーフリム
– ナイロール –

 レンズの露出部分を、
 ナイロン糸で
 固定する形状。

枠の存在を主張しつつ、
素顔にも近くなる。
上下の中間。
リムレス
– フチなし –

 レンズを直接接着剤や、
 ネジ等固定する、
 枠のないメガネ。

素顔に近いイメージに。 強度は3タイプ中、最弱。
 マメにメンテナンスが必要。



実際の商品の例を写真でご用意しました。

フルリム・ハーフリム・リムレス説明



(D) フレームを形成している部品

眼鏡のパーツの説明



 ※『先セル』・『鼻パット』、『ナイロン糸』、
 『ナイロンワッシャー』、『各種ネジ』、『ナット類』は、消耗品です。


 →この部分が壊れても、純正、または汎用部品に交換して、またご使用頂けます。





【補足】「形状記憶」や「形態安定」合金の使用部分のについて

 「形状記憶合金」の眼鏡とは、ある一定以上の高温で形状を記憶させて、
 常温になった時にもその形を保持させようとする金属の事です。
 ちなみに形状記憶がされていても強い力をかければ、普通に曲がります。

 「形状安定合金」は、形状記憶にほぼ近い加工を施したもので、
 復元力よりも弾力性にその特徴があります。

 強い力がかかると弾力性で力を逃がしますが、
 こちらも力をかければ曲がります。


 そして「形状記憶素材」や「形状安定素材」が使用されている個所ですが、
 テンプル部分にだけ使用している製品がほとんどです。


 これは、全部の部品にこの種の素材を使用すると、
 メーカーサイドで、「メリットよりもデメリットが上回る」と判断されるからです。


パーツのアップにした写真


 ・フロントのリム部分に形状記憶素材を使用すると、
  レンズのカーブはお客様の度数により変わるので、固定されるのは困ります。

 ・ブリッジに使用すると左右のレンズを入れてリムカーブが変化することで、
  視力に影響の出るくらい左右のレンズ面が異なった場合、調整が難しい。

 ・鎧部分に形状記憶を使用するとお客様毎にのお顔の幅に合わせるのが
  大変難しくなっていくからです。


  ぐちやぐちゃに曲げても戻るという事は素晴らしいことですが、
  調整しても元に戻ってしまうという事ですから、私にはどうにもなりません。


  そのため当店では、「形状記憶」や「形状安定」をご希望のお客様には、
  フレーム全部が形状記憶になっている物は、非推奨とします。

  幅広いお客様に調整の幅が利く、お客様にメリットが上回ると考える
  テンプルに「形状安定素材」「βチタン材」素材を使用した製品を推奨致します。

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